●地元を代表する焼酎

1973年から韓国政府は焼酎メーカーに対して大手企業による独占や加熱競争を防ぐ目的で「1道1社」政策をとってきた。この政策は、96年になって廃止されたが、いまだに「自道酒」と呼ばれる地元産の焼酎は、地元住民の郷土愛をくすぐり、愛され続けている。現在は度数や種類など更に変化している。

●度数が下がっていく韓国焼酎

●1965年

●1966年

眞露グリーン

●1997年

チャミスル

●1999年

ニューグリーン

●2004年

チャミスル

●2006年

チャミスル

●2007年

チョウムチョロム

●2014年2月

チャミスル

●2014年2月

チョウムチョロム

●2014年11月

チャミスル

●2014年11月

チョウムチョロム

●韓国焼酎の販売戦略
韓国の焼酎市場で代表格とも言える「チャミスル」のアルコール度数は17.8度。チャミスルは1998年の発売当初「焼酎は25度」という常識を打ち破り23度で発売された。飲みやすい焼酎ブームの火付け役と言えるだろう。2006年には19.8度、昨年2月には18.5度、同年11月には17.8度にまで下げた。「チャミスル」の次に人気の「チョウムチョロム」低アルコール焼酎の流れを追っている。ロッテ酒類は2006年にアルカリ還元水を使用して、「チョウムチョロム」を20度で販売開始した。それから2007年に19.5度、その後17.5度まで度数を下げた。その後も様々に変化をしている。

●近年の傾向
酒類メーカーが競うようにして焼酎の度数を下げているのは、かつてのように強い酒でとことん酔うまで飲む韓国文宴会を化が変わってきているからである。酒類メーカーの関係者は「健康への関心が高まり、一晩中酒を飲んで騒ぐような宴会をする人たちも減っています。低アルコール酒を求める消費者が年々増えています。焼酎に果汁を入れることで更にソフトな焼酎に広がりを見せ、焼酎特有のアルコール臭さと、苦味が嫌いな消費者にも人気を集めている。